きかんしゃトーマス シリーズ評価

この項目はX(旧:Twitter)で投稿していたきかんしゃトーマスのシリーズ評価の改訂版です。

※評価と感想はあくまでも個人的です。

※2023/11/9改訂

(本国で制作・放送された年/日本で放送された年)

第1-2期(1984-1986年/1990-1991年)

原作に忠実なため頂点。キャラクターの性格を生かしたエピソードの作りが最高です。

ゴードンがロンドンへ行く回(Gordon Goes Foreign)とトーマスの特別客車(The Missing Coach)の回が映像化されなかったのは残念な点です。

第3期(1991-1992年)

オリジナルエピソードや災害のエピソードが多いものの、ストーリーにしては最高です。原作を映像化エピソードに関してはテレビ版の独自の設定が追加されている所がありますが、ストーリーの流れにしてはなかなかだと思います。

ただ、ちんまり鉄道(アールズデール鉄道)は模型の規模の都合で制作されず、フライング・スコッツマンは予算の都合で炭水車のみの登場になったのが残念です。また、199号(スパムカン)と7101号(ベアー)の回も映像化出来そうなので、そっちも映像化して欲しかったところです。

ヘンリーの森の回はほのぼのしていて最高でしたが、木が線路に近すぎると火事になる危険性があるため原作者のオードリー牧師に不評だったことを知ると、確かに非現実的だなぁと思いました。

第4期(1994年/1995年)

過去のエピソードやこうざん鉄道あたりで矛盾が多いものの、それでも原作に中実なので最高です。

ステップニーの回は子供の頃から興奮するほど好きでしたが、実在するステップニーの働くブルーベル鉄道がソドー島の一部になったことでオードリー牧師と原作ファンから批判が下ったことや矛盾を考えるとヘンリーの森の場合と同じく確かにと思いました。

登山鉄道(カルディー・フェル鉄道)が模型の規模の都合で制作されなかったのは残念な点でした。

第5期(1998年/1999年)

全部テレビオリジナルエピソードになり、テレビ版独自の演出や地帯など原作とかけ離れたのが気になりますが、それなりに鉄道らしく作ってくれているので最高です。

日本語版ではメイビスの口調と声優が男性になっていたのが残念でした。

ステップニーをスクラップにしようとした悪党であるハリーとバートが罰されなかったののも一番の不満点でした。

魔法の線路(2000年)

子供の頃から大好きなトーマスの映画で、かなりの神作です。小林たつよしの漫画版も所持しています。

レディーやディーゼル10やらの本作オリジナルキャラが一番好きでした。

ただ、エドワードが登場しなかったのが唯一の残念な点でした。ディーゼル10の悪事に加担する形で登場する予定だったジョージも出て欲しかったところです。

第6-7期(2002-2003年/2002-2004年)

新キャラがかなり多い印象のシリーズだと思います。特にジャックなど建設現場の仲間たちが一番好きでした。第5期と同じくテレビ版独自の演出が多いものの、トーマスらしくて最高です。

21世紀に制作されたので、アニメにしたとしたら第1期から第5期まではセル画、第6期以降はデジタル作画と僕は印象にしています。

ただ、ハーヴィーの回でエドワードが他の機関車と一緒にハーヴィーを軽蔑していたのが残念な点でした(ソドーP様もこれに関しての不満を持っています)。

第5期と同じくパーシーとジェームスを真ん中の機関車にしたハリーとバートがまたもや罰されなかったのもかなりの不満でした。

第8期(2004年/2006-2007年)

ヒット・エンターティメントに制作会社が変わり、オープニングと音楽も変わったことで、違和感を抱きました。このシリーズから従来以上に教養的になったことで、機関車たちが失敗を犯してそれを成功させて大事なことを学ぶという幼児向けのエピソードが多いですが、それでも前の制作会社のようなストーリー方式もそれなりにありますので、僕にとってはそこまでは悪くないと思いますが、クラシック期好きのソドーP様にとっては不評なシリーズです。

ダックやドナルドとダグラス、オリバー、テレンスなど初期の頃から好きなキャラクターの出番がなくなったのが残念でした。

このシリーズを最後に子供の頃から親しまれたポンキッキ時代の日本語吹き替え版スタッフと声優陣が降りてしまったので、悲しく感じました。

第9-11期(2005-2007年/2008-2009年)

このシリーズから日本語版スタッフと声優陣、キャラクター(特にハット卿)の口調が変わったので、好きになれませんでした。第9期の日本放送のニュースが来た時、長いあいだ親しまれた声優が全て変更されると聞いて最初はショックを受けました。最初は毎週観ていましたが今になって興味を示さなくなりました。

さて、このシリーズが始まってからの最悪な所は脚本家のシャロン・ミラーの降臨により、機関車たちが失敗を犯して成功させて大事なことを学ぶというワンパターンのエピソードが定着したことです。

それだけでなく、キャラクターの個性を無視して、酷い性格に書いたエピソードに怒りを覚えました。特に第9期のピーター・サムがラスティーの警笛を拒絶したり、魔法のランプの存在を不定しましたし、第10期のエドワードがゴードンの意見に便乗してロッキーのことを「力持ちだけど邪魔者」とひどく言っています(この回は海外にも不評です)。このエピソードを書いたシャロン・ミラーに対して激しい嫌憎感を抱き、思わず「親切なエドワードとお人よしのピーター・サムをサディスティックに改悪した脚本家なんて思わず死んでもらいたい」と言ってしまいたいほどでした。そして、第10期で再登場したサー・ハンデルはもはや僕の知ってるサー・ハンデルじゃないと感じました。

Hit期のきかんしゃトーマスを好きになれないクラシック期のファンの気持ちは僕もよくわかります。

第12期(2008年)

機関車の顔と人間と動物がCGになり、初めて見た時はナニコレと思いました。

内容は第11期までと同じく最悪です。

第13-16期(2010-2012年)

全てがCGになったので、長いあいだ親しまれた模型期時代のトーマスが寂しくなりました。

ただ、僕たちの住む日本の鉄道の機関車のヒロの登場で親近感がわきましたが、ソドー島に最初に来た機関車という、実機のデゴイチの製造時期を無視した設定は論外です(モデルのD51の製造年は昭和です)。

整備工場で働く機関車のビクターも工場の監督を仕切るという設定も今になってナンセンスに思いました。

さらに最悪なのはヘッドライター(シリーズ構成)のシャロン・ミラーによるストーリーワンパターンです。機関車たちが何か思い上がり、失敗を犯して反省し、成功させて大事なことを学ぶというストーリー進行に鬱陶しく思っています。どうせならそれぞれ違うストーリー方式にして欲しかったです。

そしてそれよりももっと最悪なのは第13期から登場したチャーリーという紫の機関車です。こいつは仕事中のトーマスとエドワードを遊びに誘い、仕事を優先する彼らを「つまらない機関車」と馬鹿にし、仕事の最中に彼らと競争などをして鉄道に混乱や遅れを招く原因を作りました。そのせいでトーマスとエドワードはハット卿に怒られましたが原因であるチャーリーは世渡りが上手いため責任を回避できました。そのため僕はこいつは一番大嫌いで、「役立たず」「不真面目」「疫病神」「怠け者」「鉄くず」という印象を持っています。

そして、「トーマスのはやおき」の回で過去に郵便列車を何度も引いているトーマスが郵便列車を引くのが初めてという矛盾もHit期のトーマスシリーズで史上最低のエピソードです。

鉄道らしくない内容や演出もかなり多いので、もう原作「汽車のえほん」とは比べ物にはならないと言っていいほどのシリーズです。

第17-21期(2013-2017年)

マガジンストーリーの執筆者のアンドリュー・ブレナーがヘッドライターを務めたことで、内容がクラシックシリーズに近くなったので、これこそが本当のきかんしゃトーマスだと思っています(ただしそれでも吹き替えはソニークリエイティブプロダクツの声優陣なので高得点とは言えません)。

鉄道らしい演出や施設も再び出始めたのでCG版きかんしゃトーマスにしては上出来に思います。それだけでなく、ダックやドナルドとダグラス、オリバーとトード、ビルとベン、ダンカン、テレンスやバルジーといった古参キャラの登場も含み、原作に登場したアールズデール鉄道の機関車や炭水車のみ登場していたフライング・スコッツマンのテレビ進出もかなり嬉しい限りです。

ただし、「謎の海賊船と失われた宝物」に登場したライアンはあまり好きにはなれませんでした。なぜって、急行列車を脱線させた罰を受けたトーマスが新しい支線の建設を手伝うことになった際に、彼の支線の仕事を奪ったり、不本意とはいえ工事中のダイナマイトを爆発させてトーマスがトップハム・ハット卿に咎められる原因を作ったからです。ブレーキ車のブラッドフォードも好きになれないキャラです。

なので……やっぱり僕はCG版きかんしゃトーマスを好きになれません。

第22-24期(2018-2020年/2019-2022年)

初期から登場したエドワードとヘンリーがレギュラーキャラクターの座を離れ、ニアやレベッカと言った女性機関車の登場やナレーションの廃止で、もう僕の知ってるきかんしゃトーマスとは言えないぐらいです。

それだけでなく、トーマスがソドー島を飛び出して中国とインドとオーストラリア等を旅するというナンセンスな内容が原作ファンとクラシック期好きのファンの不満を煽っていると僕は思います。

ですから、このシリーズはもうテレビでもYouTubeでも観るつもりはありません。むしろ黒歴史と言いたいです。

第25期(AEG)以降(2021年/2022年)

もはや史上最悪のシリーズとしか言いようがありません。

機関車が人間のようにジャンプしたり車輪を手の様に動かしたり…もう僕が子供の頃から親しまれたきかんしゃトーマスじゃありません。

もちろんこのシリーズもテレビでもYouTubeでも絶対に観ません。

さらばきかんしゃトーマス…(´;ω;`)

 

以上が僕のきかんしゃトーマスの全シリーズの評価です。

高田に住んでいた子供の頃から大人になってもきかんしゃトーマス好きです。不満な点や残念な点もありますが第1期から第7期までのクラシックシリーズを制作してくれた制作会社(クリアウォーターフィーチャーズ→ブリット・オールクロフト会社→ガレイン(トーマス)社)に感謝しています。

今でも第1-7期のDVDと動画をよく視聴しています。原作の新・汽車のえほんも全26巻所持しています。

今になって、第9期以降のきかんしゃトーマスには興味を示さなくなりました。

クラシック期好きのトーマスファンのみなさんもこの記事を読むだけでなく、ぜひ第1期から第7期(魔法の線路を含む)を応援してくださいね。